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【LOL】日本と世界の差は?LGD Gamingを紐解く

  • 2020年9月25日
  • LOL

League of Legendsの世界一のチームを決める大会、The 2020 Season World Championship。
日本代表のV3 Esportsは抽選の結果、プレインステージのグループBに入りました。

今回はV3の対戦相手4チームの紹介を行っていきます。3回目は、3戦目の相手に決まった中国地域のLGD Gamingの紹介です。

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LGDとCN地域とは


LOLのプロシーンに詳しい方なら「今、世界で最も強い地域は?」と聞かれると大多数の方が中国(CN)地域と答えるでしょう。それほどにCN地域が近年の世界大会で残した成績は圧倒的です。

これまでトップを走っていた韓国(KR)地域の覇権を終わらせたのが2018年のWorldsで優勝したInvictus Gamingでした。捲土重来を目指したKR地域を退け翌2019年のWorldsで優勝したのはFunPlus Phoenixでした。この2チームが今年、2020年のWorldsには出場する事すらできませんでした。それほどのレベルの高さが今のCN地域にはあります。

第4シードとしてラストの1枠を勝ち取ったがLGD Gaming(LGD)です。2020Summerはレギュラーシーズンは6位、プレイオフでは準決勝まで進出し、その後のRegional Finalsで最後の枠を獲得しました。

2018年シーズン以降、レギュラーシーズンはすべて負け越していたチームは、Spring前にJG、Summer前にMidのスター選手を獲得する事で生まれ変わりました。

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チームスタッツ比較

LGD GamingV3 Esports
Win Rate52%78%
Gold Differential at 15 min-139+1157
CS Differential at 15 min:-11.8+2.9
Tower Differential at 15 min-0.13+0.78
Dragons / game2.5(51.9%)2.9 (62%)
Dragons at 15 min0.871.13
Herald / game:0.67 (35.7%)1.13 (58.7%)
Kills Per Game13.115.7

強豪CN地域の第4シードということもあり、スタッツ上の数字がそこまで良くないように見てしまうことは仕方のないことです。一方でレーン戦で有利を取られても以降の集団戦で巻き返していることが分かります。

気になるのはヘラルド獲得率の低さ。V3と比較すると20%も低く、チームとしてヘラルドを重視していない傾向が読み取れます。

LGD GamingV3 Esports
DMG%Gold%DMG%Gold%
TOP20.2%20.9%20.5%20.1%
JG16.0%19.2%22.6%21.2%
Mid25.3%22.6%20.5%20.4%
ADC30.5%24.2%29%24.7%
Sup7.7%13%7.4%13.5%

続いてチームとしてのダメージ占有率とゴールド占有率です。CN地域は伝統的にADCがキャリーする地域ともいわれ、ゴールドをADCに集めダメージを出せる環境を整えることを重要視しています。LGDはその典型的なチームとも言え、ADCのダメージ占有率が30%を超えています。

ロースター紹介

ロール別スタッツ

KDAKP%CS Differential at 15 minXP Differential at 15 min:First Blood
%
DPMSolo killsVision score Per Minute
TOPLangx2.959.8-4-1811.7382.4130.93
JGPeanut4.272.7-1.5-11034.4306.931.68
Midxiye3.872.7-1.9+14519.7484.2101.01
ADCKramer4.768.6-4.4+7119.7581.3111.29
SupMark3.566.6+0.7+9026.3144.602.8

(参考)V3 Esports

KDAKP%CS Differential at 15 minXP Differential at 15 min:First Blood
%
DPMSolo killsVision score Per Minute
TOPPaz4.262.5-6.2-1226.1396.150.85
JGbugi8.483.2+6.2+53978.3444.341.58
MidAce8.569.2-6.4-4939.1400.621.05
ADCArcher7.171.2+11.3+19443.5567.601.57
SupRaina5.464.3-1.9-14647.8145.102.46

Top:Langx

オーン、レネクトン、ボリベアの3体で今シーズンの7割以上の試合を戦っています。特にオーンの勝率は19試合で68.4%と非常に高い数字です。ガングプランクやケイルなどのレイトゲームキャリーはピック率も低く、LGDがトップに求める役割はダメージソースではなくタンクを使っての味方への貢献やファイターを使ってのレーン戦の安定を重視しているようです。

JG:Peanut

ROX TigersやSKT T1など、世界トップクラスのチームを渡りあるき一時期は「世界一のジャングラー」とも呼ばれたPeanut選手がCN地域に移籍したことはファンを驚かせました。Springこそチームを救うことが出来ませんでしたがSummerでは新加入とのMidとの相乗効果もあり本来の実力を発揮しつつあります。アグレッシブなプレイスタイルとチャンピオンピックがプロキャリア初期のプレイスタイルでしたが、SKTでコントロール・ファーム系JGとしての役割を与えられたこともあり、今シーズンのピック傾向もその名残が見えます。

グレイブス・キンドレッドの2体のマークスマンの勝率は非常に高く、現環境でメタの中心というわけではないですが注意が必要です。

Mid:Xiye

2017年のWorldsで同じCN地域のTeam WEをベスト4に導いたXiye選手。今シーズンからLGDに加入するとチームに足りなかった最後のピースとしてしっかりとはまり、チームの躍進の一役を担いました。純粋なメイジチャンピオンを得意としていますがガリオのようなタンクチャンピオンをピックしADCにキャリーさせるような黒子の役割も行えるオールマイティな選手で平均的な能力の高い好プレーヤーです。

ADC:Kramer

韓国人ADCであるKramer選手はキャリアのほとんどをKR地域以外で過ごしており、LGDに加入して2年近くになります。前チームはKR地域の強豪Afreeca Freecsで2018年のWorldsではチームのベスト8に貢献しました。

CN地域のADCはJackeyLove、LokeNなど化け物揃いのためKramer選手もその影に隠れがちではありますが、DPM581とハイダメージを出すキャリープレーヤ

Sup:Mark

レオナ・ノーチラス・スレッシュといったフック系サポートからユーミ・ラックスなどのメイジ系サポートまでチャンピオンプールの広いMark選手。実はLPL2020Summerでの1分間当たりのビジョンスコアが最も高い選手であり、非常に視界管理に優れたサポートプレーヤーであります。

チーム加入は2020Springの後でありKramer選手とのBotDuoは結成してまだ日も浅いため、これからの伸びしろがあるコンビだと思います。

まとめ

ここまでチームスタッツと個人スタッツを見ていきました。強豪地域の第4シードということもあり、他地域の優勝チームと比べるとスタッツ的に低くなってしまうのは仕方ありません。ただ他地域、特にマイナーリビジョンといわれる地域がCN地域で4位に入れるとはとても思えないためLGDのスタッツの低さに関しては正直、まったく参考にならないと思います。

傾向として現れているヘラルドの獲得率の低さを逆手に取ったりできればいいのですが、レーン戦の実力差から試合が崩壊してもおかしくはありません。ただ、日本と世界の差がどれほどなのか。それを図るとても良い機会だと思います。

 

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