突然ですが、一口馬主になることにしました。ウマ娘のおかげで競馬ブームが再燃したのですがギャンブルとしての競馬よりもスポーツやロマンとしての競馬が好きです。その一番の楽しみ方の一つが競走馬のオーナーになることだと思います。
私自身、2005年の桜花賞で福永祐一騎手のラインクラフト号の1着を見て競馬を知り、翌週の皐月賞でディープインパクト号と出会いすっかり競馬の世界にのめり込み、翌年2006年の凱旋門賞ではそのディープの敗戦に悔し泣きをし、2007年の桜花賞に重賞挑戦前から注目していたダイワスカーレット号が勝利したそのときから、「大人になったら競走馬を所有したい」と夢見ていました。
いざ大人になると元来のミーハー気質から競馬外にも夢中になってしまい、その夢を忘れかけていたのですが2021年2月に公開されたウマ娘が再び競馬のスポーツやロマンとしての面白さを思い出させてくれました。どうせウマ娘に課金するなら本物の競走馬に課金したい!そのために一口馬主になります!
今回は同じくウマ娘で実際の競馬や競走馬に興味を持たれた方向けに、一口馬主がどういうものかを解説していきます。
一口馬主制度とは?⇒大金持ちじゃなくても競走馬のオーナーになれる制度です!
中央競馬の馬主(今回は個人馬主)の資格を得るために必要な条件はHPなどでも公開されています。
一部抜粋しますと
- 禁錮以上の刑に処せられた者
- 競馬法、日本中央競馬会法、自転車競技法、小型自動車競走法、モーターボート競走法の規定に違反して罰金の刑に処せられた者
- 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律施行規則第1条各号に掲げるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者
- 住民基本台帳に記録されていない者
などなど、普通に(真っ当に)生活していればおそらくは大丈夫な条件ばかりです。
問題は所得関連の条件です。
個人馬主の審査基準(2013年以降は要件が緩和される)
年間所得額が2年連続1800万円以上→2013年からは1700万円以上
資産額が9000万円以上→2013年からは7500万円以上
なかなかのハイレベルな条件です。これって日本人の何%の人が該当するのか。厚生労働省が行っている「2019年 国民生活基礎調査の概況」の調査資料をみてみましょう。
1700万円以上は2.1%です!かなりの高収入の方しか許されないブルジョワ趣味であることが分かります。調べたらわかりますが、個人馬主の方は会社の社長さんや芸能人・元スポーツ選手などが大半ですからね。。
しかしこんな高収入を得ていない人でも馬主になれる制度が一口馬主です。
競走馬に対し小口に分割された持分を通じて出資をする者のことである。匿名組合契約が利用されており、金融商品取引法(かつては商品ファンド法)によって規制を受ける。「クラブ馬主」「一口クラブ」ともいう。
(中略)
基本的に1頭の馬を40 – 500口程度に分割して出資を募る。馬の値段は中央競馬の場合1000万円以上になることが通常であるので、1口あたり数万〜100万円程度となる。出資者は馬代金のほかに、クラブの入会費用(入会時)、月会費、厩舎や牧場における経費、保険料、海外遠征の費用などを負担する。(引用:Wikipedia)
ご存じかも知れませんが競走馬は非常に高額で1頭が1000万円以上は当たり前、1億円を超えることも珍しくない世界です。これを決められた人数(40人~500人など運用クラブによってさまざま)で等分して負担する制度が一口馬主といいます。仮に1億円の馬の場合、40人だと250万円と車1台が買えるレベルで高額ですが500人ですと20万円と現実的な金額です。また。競走馬には購入の費用以外にも月の餌代や厩舎(ウマ娘でいうトレーナー)への委託料もかかります。それらの費用もこの一口馬主で当分して負担することになります。
一方で競走馬はレースに出走することで着順に応じた賞金や出走奨励金を得ることができ、これらについても同じく等分して得ることができます。また1頭につき1口しか購入できないかというとそうではなく、複数口を購入することも可能です。その場合、口数分だけ購入費用もかかるのですがその分、得ることができる賞金の額も大きくなります。
一口馬主は馬主登録されているクラブ法人が一般の顧客から出資を募っています。分割口数の種類や競走馬の仕入れ元となる牧場、懇意にしている厩舎や1口あたりの平均価格などさまざまな違いがあり、自分にあったクラブを選択して入会し一口馬主になるという流れです。
ちなみにウマ娘に登場しているキャラの中で一口馬主が募集されるクラブ法人所有の馬はタイキシャトルのみでそれ以外は個人馬主の所有馬になります。(2021年3月18日現在)
一口馬主はどれぐらの費用が必要?⇒私が加入予定のキャロットクラブだと月額5000円程度!
さて、そんな一口馬主のクラブの中で今回、私が選んだクラブ法人は有限会社キャロットファームが運営するキャロットクラブです。
クラブ法人のなかでは有名なのですが、名前を聞いてもピンと来ない方が多いと思いますので、過去の活躍馬を抜粋します。
シーザリオ – 優駿牝馬、アメリカンオークス、フラワーカップ
ハットトリック – マイルチャンピオンシップ、香港マイル、京都金杯、東京新聞杯
トールポピー – 阪神ジュベナイルフィリーズ、優駿牝馬
エピファネイア – 菊花賞、ラジオNIKKEI杯2歳ステークス、神戸新聞杯、ジャパンカップ
ハープスター – 桜花賞、札幌記念、チューリップ賞、新潟2歳ステークス
マリアライト – エリザベス女王杯、宝塚記念
レイデオロ – ホープフルステークス、東京優駿、神戸新聞杯、オールカマー、天皇賞
リスグラシュー – アルテミスステークス、東京新聞杯、エリザベス女王杯、宝塚記念、コックスプレート、有馬記念
サートゥルナーリア – ホープフルステークス、皐月賞、神戸新聞杯、金鯱賞 (引用:Wikipedia)
競馬好きなら少なくとも1頭は名前を聞いた馬がいるのではないでしょうか。私はこの中でもシーザリオが大好きでした。
前述した2005年の桜花賞でラインクラフトに負けた後、続くオークスではラインクラフトに乗った福永騎手が鞍上に戻ります。直線に入ったときには絶望的な差がありながら豪脚で他馬を抜き去りオークス馬になった名牝です。
キャロットクラブに加入した場合、どれぐらいの費用が掛かるかを見ていきます。
Q:入会する際の初期費用はどの位かかりますか?
A:入会金(22,000円)、競走馬出資金(募集馬によって異なります。カタログをご参照ください)、一般会費(3,300円)、維持費出資金、保険料出資金(競走馬出資金×3%)をご請求させていただきます。
維持費出資金は2歳1月より発生し、実費請求となります。ひと月あたり、中央入厩予定馬(1/400募集)の場合は牧場在厩時1,000円程度/1口、トレセン在厩時1,500~2,000円程度/1口、地方入厩予定馬(1/100募集)の場合は4,000円程度/1口とお考えください。なお、2歳1月以降に出資申込をされた場合は、2歳1月分の維持費まで遡ってご請求させていただきます。
保険料出資金は1歳12月にご請求させていただきます。1歳12月以降に出資申込をいただいた際は競走馬出資金をお支払いただくのと同時にご請求させていただきます。 (引用:よくあるお問い合せ | キャロットクラブ)
入会金は22,000円。これは入会時のみ請求され、更新費用などはありません。保険料出資金は実際に一口以上出資した場合にかかる費用です。
一般会費3,300円と、維持費出資金が月額としてかかる費用です。維持費出資金を目安の大きい金額である2,000円だとしても月額は合計すると5,300円になります。こんな金額で馬主になれるとは少し驚きではないでしょうか?
実際のどの馬に出資するのかなどはシーズンが近づいたら解説記事を執筆したいと思います。
まとめ:あなたも競走馬のオーナーになろう!
競馬は公営ギャンブルとして人気のエンターテインメントですが、血統のロマンや一頭一頭の物語の奥深さも人気の要因です。なかなか個人馬主になるのは大変ですが一口馬主ならそんな夢がかなえられることがお分かりいただけたかと思います。ギャンブルや投資ではなくロマンを買う目的で一口馬主になるのはいかがでしょうか?ゲームに課金するのももちろん楽しいですが、現実に課金するとまた違った面白さを見ることができるかもしれません。