今回は考察というよりは感想メインのお話です。
コナン(新一)と小五郎は原作では二人っきりで行動したことが殆どありません。がっつり一緒に行動したのは原作73巻の「死ぬほど美味いラーメン」ぐらいでしょうか。その時も二人の会話はそんなに弾むこともなく、長年コンビを組んできた?にしてはかなり淡白な関係に見えました。
(もちろん作中では数ヶ月しか経過していないのですが)
原作ファン以外の人は驚くでしょうが、小五郎はコナンのことを基本的に「お前」「坊主」と呼びなど名前で呼びません。もっとも小五郎が未成年相手で名前を呼ぶのは蘭だけなので、本質的に子供嫌いなのかもしれませんが。
ただ、実はコナンのことを思っていたりコナンと相性ぴったりなシーンがあるので、今回はそれを紹介していこうと思います。
・小五郎は妻、妃英理だけじゃなくコナンに対してもツンデレ
・小五郎とコナンは告白のセリフが全く同じ
原作で「コナン」と呼ぶ貴重な2作品!
2020年6月現在、1000話を超える原作シリーズの中で小五郎がコナンのことを「コナン」と呼ぶのはなんとたったの2回です。
アニメや映画では何度も「コナン」と呼んでいるので原作ファン以外の方はかなり以外なのではないでしょうか?
まずはその2回を紹介していきます。
原作16巻「帝丹小学校七不思議事件」
原作16巻「帝丹小学校七不思議事件」は小林先生の初登場回としても有名ですが小五郎が作中で初めて「コナン」と呼んだ回です。
すっかり日も落ちた夜の学校で少年探偵団とともに校内を調査していたコナンはある理由で探偵事務所に電話をかけます。そのときに電話をとったのが(いつもどおり)泥酔した小五郎でした。そこで思わず小五郎は
「コナンかぁ?今どこだ、お前?」
と呼びかけるのです。酔っぱらって素が出た小五郎が思わず「コナン」と呼んでいるのが愛らしく、個人的に大好きなシーンです。
そして実はコナンに対してコナンと呼んだ、原作で唯一のエピソードとなっています。
原作51巻の「ロシアンブルーの秘密」
原作51巻の「ロシアンブルーの秘密」は小五郎の妻、妃英理の飼い猫である「ゴロちゃん」が初登場した回です。
とある一日の朝に依頼者からのメールを受け取った小五郎は、登校前のコナンが残した数々のヒントにより謎を解いていきます。その中でコナンの靴で遊んでいるゴロちゃんの姿を見て
「こいつはコナンの靴じゃね-か!」
と思わず発言するのです。普段は「お前」と呼んでいる小五郎ですが心のなかでは「コナン」と呼んでいるのでしょう。周りに人が居ない状況だったため、思わず素が出てしまったのだと思います。
この2話を見て思ったのは、「小五郎ってツンデレだな」ってことです。仲良しな小五郎とコナンの姿というのも違和感はありますが、「小五郎もコナンのことを思っているんだな」と思ってみるとますます小五郎のことが好きになりますね。
小五郎とコナンは告白のセリフが全く一緒!
劇場版名探偵コナン「瞳の中の暗殺者」では小五郎の英理へのプロポーズのセリフが明らかになります。
『お前のことが好きなんだよ。この地球上のだれよりも』だったかな?
蘭はこのセリフを「素敵じゃない!」と頬を赤らめて聞いていましたが園子は「うそぉ・・・」とドン引きでした。余談ですがこのシーン、原作者の青山剛昌先生が作画を務めており英理が凄まじい美しさで描かれるほどの力の入れようでした。
その後の物語の終盤のクライマックスシーンで蘭は、記憶を失った自分を命がけで守るコナンに対してこう聞きます。
「ねぇ…どうして?どうして君はこんなに私を守ってくれるの?」
「ねぇ…どうして?」
それに対していたずらっ子のようにニヤリと笑ったコナンのセリフがこちらです。
「好きだからだよ。おめぇのことが好きだからだよ」
「この地球上の…誰よりも」
劇場版シリーズ屈指の名シーンで何度見ても鳥肌の立つ神シーンですね!!
このセリフは小五郎のプロポーズと殆ど同じなのですがコナンは先程の妃英理のセリフを実は聞いていないんです。
つまりプロポーズ(告白)の言葉が偶然、全く同じなんですね。
もうコナンと小五郎の相性の良さが滲み出ていると思います。なお蘭は記憶を取り戻した後に「このセリフは私の記憶を思い出させるために言ってくれ」と捉えておりコナンの気持ちや正体には気づきませんでした。
まとめ
いかがだったでしょうか?コナンと小五郎の関係性をみなさんが少しでも好きになってくれると嬉しいです。
なお今回は取り上げなかったアニメオリジナルのエピソードには小五郎がコナンを大事にしているエピソードが沢山ありますので
機会を見つけてご紹介します!